「そういえば、今日はマンションの子ども達が仮装してましたね」
「ああ、子ども会主催のハロウィンだそうだ」
ひとしきり互いの熱を分け合った後の、穏やかなひととき。
ベッドサイドの柔らかい照明が、二人を照らしていた。
「ハロウィンですか。
私たちには、あまり馴染みはありませんが、
最近は流行っているんでしょうか」
「流行って・・・いるのかな。
トリック オア トリートか・・・懐かしいな。
うちでも、だいぶ前は毎年やっていたからな。
子どもは好きなんじゃないか、ああいうお祭りは?」
冴木の胸に顔を寄せてうつぶせになっていた柊一は、
どこか遠くを見つめるようなまなざしのまま、そっと寝返りをうった。
「えっ?うちでもというと?」
冴木が怪訝そうに尋ねる。
「そうか・・・お前がうちに来たのは、中学だったな。
その頃には、僕も桔梗も大きくなっていたし、
いくら母に薦められても、さすがに仮装はしなくなっていたか」
ちらっと隣の男の顔を見上げると、どこか焦ったような表情が見えた。
「・・・あの・・・柊一さま、それでは、
お小さい頃はお屋敷でハロウィンをなさっていたのですか?」
「ああ、僕が小学生の頃までかな?」
「仮装・・・なさったんですか?」
「・・・ああ。ハロウィンだからな。
・・・って、おい、冴木、どうした?
今更そんなこと、別にどうでもいいだろう?」
冴木は、肘をついて身体を支えると、腕をつかんで柊一の顔をのぞき込む。
「柊一さまは、一体どんな仮装をなさったんです?」
「痛いっ・・・冴木、そんなに強くつかむな。」
「あ・・・すいません・・・。でも、
教えてください、どんな仮装をなさったのです?」
「確か、桔梗とふたりでおそろいのドラキュラ伯爵とか、
僕がコウモリで、桔梗がカボチャとか・・・。
魔法使いの年もあったかな」
特にドラキュラ伯爵の時には、母が張り切って膝丈のズボンのタキシードを作って、
シルクハハットにマントまで着せられたっけ。
笑みを浮かべて楽しそうにつぶやくと、冴木が少しうなだれている。
「どうした?」
「・・・柊一さまとハロウィンをしてみたかったです」
すねたようなその表情が、妙に可愛らしくて、甘やかしてみたくなる。
「してやろうか?ハロウィン?」
「えっ?本当ですか?」
「ああ。さすがに仮装は勘弁してもらいたいけれど・・・これくらいなら」
何が始まるのか、わけがわからない様子で、冴木は柊一を見つめていた。
ふたりとも視線をはずせないまま、次の瞬間を待ちわびる。
素肌にシーツだけをまとった柊一が、身を乗り出して冴木に顔を寄せた。
吐息がかかるほど唇を寄せて、低い優しい声で語りかける。
「trick or treat・・・お菓子をくれないと、僕がお前にいたずらするよ」
時々顔をのぞかせる小悪魔が、今夜も訪れる。
冴木は、逃さないとばかりに、柊一の身体を抱き込む。
「お菓子よりも、あなたが欲しいから、いたずらしてください」
そう言うと、すべてを奪うような口づけを仕掛けた。
何度も何度も唇を寄せ、舌を絡ませる。
お前からいたずらするのはマナー違反だと、笑いながら
手足をバタバタつかせる柊一を抱きしめて、
その頬を両手で包み込むと、今度は冴木が真剣な表情で柊一をみつめた。
「trick or treat・・・お菓子をくれないと、俺がいたずらしちゃいますよ」
冴木の声が、甘く心地よく身体に響く。
見惚れるほどの美しい笑顔を見せたのち、柊一はそっと目を閉じて、冴木を抱き寄せる。
僕も、お前が欲しいから・・・だから・・・。
もう一度、何度でも。
互いを求め合い満たされる秋の夜は、深く熱い息づかいに満たされていった。
後日談
「もしもし、奥様ですが?
冴木です、ご無沙汰しております。
・・・はい・・・いいえ、特に変わりはありません。
ところで、お忙しい折に、恐縮なのですが、
来週の土曜日にお邪魔したいのですが、ご都合はいかがでしょうか。
はい・・・すいません。
では、11時に柊一さまとうかがいます。
あ、ところで、お願いがあるのですが。
そのときに、柊一さまのアルバムを拝見してもよろしいでしょうか。
はい。実は、ハロウィンの仮装をなさったことがあると、
柊一さまからお聴きしまして。
ええ、是非拝見したいんです。
ありがとうございます!
それでは、朝晩冷え込むようになりましたので、
奥様も桔梗様も、暖かくなさってください。
失礼します」
**************************************************************************

れんです♪
やっぱり季節イベントは、できるだけ参加したいものです。
ということで、ハロウィン。
私が柊一さまのママだったら、やはり、膝丈の半ズボンに、
タキシード、衿の立ったマントに、シルクハットを着せてみたいです!
それか、背中に黒いちっちゃいコウモリの羽を付けてもいいかも。
きっと、可愛い〜〜〜〜〜〜(*^_^*)
冴木は、ちゃっかり「柊一さまマル秘アルバム」にターゲットロックオンしてます。
奥様秘蔵のアルバムには、可愛い柊一さまがてんこ盛りですよ、きっと!
そして、全部スキャニングして、萌えアルバムを作るがいいよ。
(れんも彩香も応援するし!だから、私たちにも見せて〜〜〜)
さて、「trick or treat・・・」のセリフですが、実は、冴木については、
実際に聴くことができます。
「今日/からマ/○」シリーズのドラマCD内で、モリモリが言ってくれちゃってるんです。
もう、最高にエロ・・・いえいえ、セクシーでテンション上がります。
興味がおありならば、是非!
それから、いつも拍手を頂き、ありがとうございます!
拍手コメントも頂いちゃって、すっごい感激ですm(_ _)m
(Yっこさん、ありがとうございます!)
では、みなさまにも、Happy Halloween♪
テーマ : 二次創作(BL) - ジャンル : 小説・文学