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2009.10.21 *Wed*

かちゅらぎと暁人きゅん♪(その2)

最近、久世家の家令であるかちゅらぎは、夜が近づくと決まって憂鬱だった。
今夜も例外ではない。

昼間は、ビジネス絡みの来客の接待や株の取引などの会議に忙殺される毎日なので、憂鬱さを感じている暇もない。
だが来客たちも軒並み帰宅し、こうして自室でほっと一息つくと、頭の隅に封じ込めていた悩みごとが一気に膨れあがるのだった。

『今夜、僕の部屋に来い――』

「今夜も」だろうと思わず突っ込みをいれたくなるほど、最近、主人である暁人きゅんの要求はますます執拗になってきた。

かちゅらぎが取引を持ち出したあの夜から、毎晩、暁人きゅんは飽きもせず、彼を部屋に呼びつけていた。

「これからどうすればいいのか……」

思わず頭を抱えるかちゅらぎだった。

「いくら青春まっ盛りの10代とはいえ、毎晩とは酷すぎる……さとと-汗

かちゅらぎは美しい柳眉をひそめた。

元はと言えば、自分から言い出した取引だった。
気が進まないからといって約束を反故にするわけにはいかない。
反故にしたいのは山々だが、教育上よろしくない。

いったいどうすれば……。

考えた末、仮病を使うことにした。
我ながら陳腐な案だ。
見え透いた嘘だが、背に腹は変えられない。

(続きはクリックしてね)
お腹の具合が悪いので今夜は早めに休むので誰も部屋に近づけないように、と執事の田村に伝言し、そそくさと自室に引きこもることにする。
幸い、暁人きゅんはまだ学園から戻っていない。

部屋に戻ると、抜かりなくドアに鍵をかけ、さっそく寝支度を整えベッドに横たわった。

「やれやれ……ようやく今夜はぐっすり眠れる」
かちゅらぎはほっと安堵の息をつく。

はっきり言ってこの数日ろくに眠っていない。
いや、眠らせてもらえない、と言ったほうが正確だろう。

昨夜も朝までずっと……。

おぼっちゃまのくせに思いがけずテクニシャンな暁人きゅんとの情熱的な一夜ハートを思い出し、一人顔を赤らめるかちゅらぎだった。

「いったいいつの間に、あんなことを覚えたのか……」

思わず声に出していた。

しばらく暗闇でうとうとしていると、ドアをノックする音にはっとした。
頭まで布団にもぐりこみ、無視を決め込む。

「かちゅらぎ、開けろよ、いるんだろう?」

暁人きゅんのちょっぴり苛立った声がする。
ドンドンと激しいノックの音。
ドアが壊れてしまいそうだ。

かちゅらぎはしぶしぶ、ベッドから起き上がりドアを薄く開けた。

「お腹の具合が悪いそうだけど……大丈夫か?」
暁人きゅんがドアの隙間から部屋にすべりみ、心配そうに尋ねる。

「大人しく寝ていれば平気です」
「何か薬は飲んだのか?」
「いえ。このままじっと寝ていればそのうち治まるでしょうから。何か御用ですか?」
「いや別に……お前が心配だったんだ」
「本当にたいしたことないので。旦那さまに心配していただかなくて結構です。御用がないのでしたら、今夜はこれで……」

「相変わらず冷たい奴だな……絵文字名を入力してください
暁人きゅんの顔が悲しげに歪む。
「用がなければお前の部屋に来ちゃいけないのか? お前は僕の家令だぞ」

「暁人きゅん」
かちゅらぎがぴしゃりと言った。
「この際ですからはっきり言わせていただきますが、私の具合が悪いのはあなたのせいです。命令だからと言って、こうも毎晩呼び出されては私の身が持ちません。少しは考えていただきたい」
暁人きゅんの目をまっすぐ捕らえながら、かちゅらぎは威厳たっぷりに告げた。

「お前……そんなに辛かったのか」
暁人きゅんはがっくり肩を落とした。

てっきり悦んでいるとばかり思ってたのに……。

昨夜だって最後にはあんなに――。

暁人きゅんの脳裏に、昨夜のかちゅらぎの熱く乱れる姿が甦る。

熱い口づけに応え、情熱的にめらめら僕にしがみついてきたのに……。
あれは全部嘘だったのか――。

「かちゅらぎ、ごめん……」
かちゅらぎの言葉をすぐ鵜呑みにしてしまう素直な暁人きゅんであった。

急にしょんぼりしてしまった暁人きゅんの姿に、かちゅらぎの胸の奥がちくりと痛む。

「これから少しこちらのことも考えていただければよろしいだけです。別に謝っていただく必要はございません。私は旦那様の命令に従うまでです」
「かちゅらぎ……」
暁人きゅんの顔が歪む。今にも泣き出しそうな表情だ。
かちゅらぎは心ならずも良心の痛みを覚えた。

10歳のときから暁人きゅんをずっと大切に育ててきたのだ。
犬や猫だって何年も世話をすれば情がわいてくる。
ましてや両親を早くに亡くし、自分だけを頼ってきた少年だ。
少しも情がわかないと言えば嘘になる。
態度には決して出さないが。

「暁人きゅん」

いつになく優しいかちゅらぎの声に、暁人きゅんははっと顔を上げ、期待に満ちた目でこちらを見上げる。

まるでご主人様からお許しが出たワンコ犬だな。
かちゅらぎは内心、苦笑する。

だが、簡単に餌はやらない――。
ワンコは躾が肝心だ。

「今夜はここにお泊りください。私のベッドで一緒に眠りましょう。」
「いいのか!!!びっくり
暁人きゅんの顔がぱっと輝き、ひしっとしがみついてくる。
しっぽがあれば、バシバシ振っているに違いない。

「でも大人しくしててくださいね。私は具合が悪いのですから」
「え……?!」

「今夜はキスだけです」

かちゅらぎは悪魔のようににやりと笑った。

「そ、そんな……」

愛しいかちゅらぎの体温をすぐそばで感じながら、指一本触れることもできずに一晩中身悶え一睡もできないかわいそうな暁人きゅんであった。

「僕が主人なのにっ……!!!」

暁人きゅんの叫びは、隣ですやすや眠るかちゅらぎには届かない――。

頑張れ、暁人きゅん!!

(つづく)




書いているうちにドンドン長くなってしまいました、汗。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。

今回は珍しくえろもなく(笑)、コミカル路線を目指してみました。
ゴーイングマイウエイのかちゅらぎに振り回されっぽなしの暁人きゅんが愛しい今日この頃です。

次回こそ、愛ある「えろ」を目指したいです♪(え、無理?)

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