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This Category : オリジナル

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2008.06.11 *Wed*

『イングリッシュ・ラプソディー』 第五回  by彩香

前回まではコチラです→第一回第二回第三回第四回

バスローブをまとった高遠が、さっぱりした顔で室内に入ってきた。
「お前もさっさとシャワーを浴びて来いよ。さっぱりするぞ」

 お前が出てくるのを待ってたんじゃないか。言い返したいのをぐっとこらえて、俺はのろのろとベッドで上半身を起こした。ベッド脇を高遠が素足でぺたぺた通り過ぎる。

 ふわりとシトラス・ムスクの香りが鼻腔をくすぐり、俺は高遠を見上げた。

頭からかぶったバスタオルからのぞく濡れた髪。
ほんのり桃色に上気した頬。
男にしては無駄に白い肌。
艶やかな赤い唇――。
 
あの唇に――。
 
とたんに記憶のスイッチが入り、体の芯がかっと熱くなる――。

 誘うように薄く開いたあの唇に、俺は飢えた獣のようにむしゃぶりついたのだ。固く閉じた歯列を舌でこじ開け、激しく舌を吸い上げた――。

「何赤くなってるんだ? 熱でもあるのか?」
 高遠が立ち止まり、俺の額に手を当てた。しっとりとした柔らかい手のひらの感触に思わず俺は身を引く。
「ね、 熱なんてない。お、お前こそ大丈夫なのか? その……」
「何が?」
 フレームレスの眼鏡の奥で、高遠の切れ長の目が光る。俺は思わずどきまぎした。
「何がって……。そ、その、ずいぶん無茶させたみたいだから……」
「ああ 、そのことか」
 高遠がくすりと笑う。
「気にするな。お前にはこれからたっぷり償ってもらう。そのために遠路はるばるイギリスまで連れてきたんだからな」
 
た、たっぷり償う?!
俺は真っ青になった。
「ま、待ってくれ、高遠。悪かった。俺が悪かったよ。謝る。
でも、お前に言っておきたいことがあるんだ」

第六回につづくのだ☆

2008.06.08 *Sun*

『イングリッシュ・ラプソディー』 第四回 by 彩香

前回まではコチラです→第一回第二回第三回

「お前、なんで裸なんだよっ!」
慌てて高遠の手足を引き剥がしながら、俺は絶句した。

うん…と色っぽい声で高遠がゆっくりと目を開ける。
男にしては無駄に長いまつ毛だ。

「何だよ、人が寝てるのにうるさいな。徹夜明けなんだろ。それに昨夜はえらい頑張りようだったもんな。俺がもう止めろって言ったのに、まだまだって。おかげでえらい目に遭ったぞ。腰がだるくて死にそうだ。もう少し寝てたらどうだ」
高遠は不機嫌そうにそう言うと、ごろりと背中を向けてまた眠ってしまう。

昨夜はえらい頑張りようだった?
腰がだるくて死にそうだ?
な、何?
俺、何も覚えてないぞ!

そう言えば・・・俺も何気に腰がだるいような気がする。
昨夜、こいつと腰がだるくなるほど残業したんだろうか?

うう、何も思い出せない・・・・・・。
しかも頭痛で頭が割れそうだし。
これは間違いなく二日酔いだ。しかもヘヴィー級。

ともかく全裸のままでは落ち着かないので、俺はパンツを求めてキョロキョロと周囲を見回した。

こぢんまりとした見知らぬ部屋。
ワンルームの独身者用のマンションの一室のようだ。
ベッドのほかに、テレビとライティングデスク。それにCDがびっしり詰まったラックが置いてある。
すっきり片付いた無駄がなさそうな室内から見て、高遠の部屋らしい。

フローリングの床に脱ぎ散らかした自分の服一式を発見し、慌ててパンツを身に着けた。

なんで俺がこいつの部屋で裸で眠っちまったんだ?
俺は納得がいかなかった。

企画部の高遠とはほとんどつきあいがない。
彼は俺と対照的で口数が多いほうではなかったし、何よりつんと澄ましたようなクールな美貌が周囲に近寄りがたい雰囲気を与えていた。
彼が笑っているところなど見たこともない。
仕事はできるようだが、はっきり言って特にお付き合いしたい相手でもなかった。

昨夜仕事を終えた俺に奴が声をかけてきたのは覚えている。
珍しいこともあるものだと驚いたのだ。
確か俺に相談があるとか言っていたっけ。

それから俺たちはどこかへ飲みに行ったのか?

そのときドアが開く音がして、俺ははっと現実に返った。

第五回につづく☆

2008.06.07 *Sat*

『イングリッシュ・ラプソディー』第三回 by 彩香

第一回第二回はコチラから☆

「何ぼけっと見てるんだ。俺の顔に何かついてるか?」
 高遠は、俺の目をじっと見つめながら、舌で唇を湿した。
まるで誘うようなしぐさに、俺の喉がごくりと鳴る。

あの赤い舌が俺の・・・・・・。

「いや…なんでもない。両替なら、後でいいだろう。二万円分ほどポンドで持っている」
「用意がいいな」
 高遠はふっと眼鏡の奥で目を細め、うっすらと口の端に笑みを浮かべた。

 嫣然とした微笑みにまた目を奪われそうになり、俺はあわてて高遠の顔から目を逸らした。
高遠はくるりと踵を返し、タクシー乗り場へとさっさと歩き出す。
その背中を俺は重いスーツケースを引きずりながら、必死に追った。

                        ☆     ☆

 ロンドン市内のユーストン駅にほど近い中堅クラスのホテルの一室で、ベッドに仰向けになりながら、俺は聞こえてくるシャワーの音にぼんやり耳を傾けていた。

全身が疲労で泥のように重い。
なにしろ昨夜、いや、一昨夜からか、とにかく俺はろくに眠っていなかった。

一昨日、徹夜明けの仕事を終え、高遠とオフィスを出てからの記憶があいまいだった。

はっきり言えば、一昨夜の記憶が頭からすっぽり抜け落ちていた。
激しい頭痛とともにぼんやりと目覚めた俺は、あろうことか全裸で眠る高遠と手足を絡めあっていることに気づき、一気に目が覚めたのだ。

第四回につづく☆

2008.06.06 *Fri*

『イングリッシュ・ラプソディー』 第二回 By 彩香

『イングリッシュ・ラプソディー』第一回はコチラ

 大型のスーツケースを両手で一つずつ引きずり、さらに肩にはずっしりと重い機内持ち込み用ショルダーバッグ。俺は理不尽な怒りに囚われつつ、必死で高遠のすらりとした後姿を追いかけた。周囲の人に荷物をぶつけては、じろりとにらまれる。そのたびに頭を下げながら、俺の全身はじわりと汗ばむ。

「おい、いい加減に……」
 返事をしなけりゃ、荷物を置いて今すぐ日本へ戻る飛行機に飛び乗ってやる。そう叫びかけた瞬間、ふいに高遠がくるりと振り向いた。

「なあ、杉原。両替してきてくれないか。あそこにカウンターがある。タクシーに乗るのにクレジット・カードが使えるとは限らないからな」
 俺はお前の使用人じゃない! 俺は思わずスーツケースを放り出し、高遠のキレイな顔をいっぱつぶん殴ってやろうと右手を振り上げた。

「お前、意外と短気だな。普段の人当たりのよさは営業用か」
 降りあげた俺の手首をすばやく捉え、高遠は何食わぬ顔で言った。手首をつかむ意外な力強さに俺は顔をしかめる。
「放せよ、痛い」
 無理に振りほどくと、手首が赤くなっていた。俺はじろりと高遠をにらむ。
「謝らないぞ。先に手を上げたのはお前だ」
 しゃあしゃあと抜かす男の顔に、俺は不覚にも見惚れていた。

フレームレスの眼鏡の奥の切れ長の瞳。
男にしては長いまつ毛。
すっきり通った鼻筋と繊細な顎のライン。

俺の目を釘付けにしたのは、優雅なカーブを描く柔らかそうな唇だった――。

昨夜、俺はあの唇に――。

甘い痺れとともに、じわりと官能的なうずきが体の奥から沸いた。

第三回につづく☆

2008.05.19 *Mon*

『イングリッシュ・ラプソディー』(第一回) by 彩香

「おい、待てよ、高遠。何で俺がお前の荷物を持たにゃならないんだ?」

ロンドン・ヒースロー空港の手荷物受け取り所から、手ぶらですたすた歩き去ろうとする高遠の背中に向かって、俺はどなった。

いくら喧騒に包まれた到着ロビーとはいえ、俺の声は確実に高遠の耳に届いているはずだ。

なのに無視かよ~。
ったく高遠の奴、何考えてんだ?

疲労と睡眠不足の極致の俺は、本気でぶちキレかけていた。
高遠と俺が日本を発つと決めたのが、わずか20時間ほど前。
ようやく徹夜明けの仕事を終え、PCの電源を落とした俺の背後に高遠がすっと近づいてきたのがそもそもの始まりだった。

振り返った俺は、端正な高遠の顔を見つけて正直驚いた。
俺と高遠はフロアこそ同じだが、営業と企画。
部署が違うのでほとんど接点がない。

高遠と最後に口を利いたのは確か・・・。
去年暮れの忘年会の席だったか?
いや、春先の合同ミーティングの席だったか・・・。

ともかく奴と俺の接点はその程度のものだった。

つい20時間ほど前までは。

第二回につづく☆

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昼は社会人、夜はハードなBL星人です。
無理矢理が大好物なドS属性。
濃ゆくて切ないBL小説が書きたいの。
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桂木が好き過ぎて困る。
誰か止めて…笑

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